京都支店からのお知らせ

ERI おこしやす京都支店(Vol.6)

建築物における天井及びエレベーター等の脱落防止措置に関する建築基準法施行令の一部改正等について

平成23年に発生した東日本大震災では、大規模空間を有する建築物において天井が脱落した事案が多数生じ、またエスカレーター等の脱落事案が多数確認されるなどしました。
今般、建築物等のさらなる安全性を確保するため、建築基準法施行令の改正、関係告示の制定及び改正等が行われ、平成26年4月1日から施行されます(平成25年7月12日、8月5日、10月29日公布)。

○ 改正等の概要

建築基準法施行令(以下「令」という。)の改正や、関係告示の制定及び改正等が行われ、建築物における天井の脱落防止措置及びエレベーター等の脱落防止措置等について規定されました。

1. 特定天井に対する脱落防止措置の追加

1)特定天井の定義(令第39条第3項)

脱落によって重大な危害を生ずるおそれがある天井として、特定天井が定義された。
特定天井とは、吊り天井であって次のいずれにも該当するものである。

  • 居室、廊下その他の人が日常立ち入る場所に設けられるもの
  • 高さが6mを超える天井の部分で、その水平投影面積が200㎡を超えるものを含むもの
  • 天井面構成部材等の単位面積質量が2kgを超えるもの

告示:特定天井及び特定天井の構造耐力上安全な構造方法を定める件(平成25年国土交通省告示第771号)

2)特定天井の構造

(1) 腐食等防止措置の追加(令第36条第1項及び令第39条第4項)
特定天井で特に腐食、腐朽等のおそれがあるものについては、その防止措置をした材料の使用が義務化されるとともに、耐久性等関係規定に位置付けられた。
(2) 脱落防止措置の追加(令第39条第3項)
特定天井の構造は、構造耐力上安全なものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとすることとされた。
国土交通大臣が定めた構造方法とは、次のいずれかである。
  • 仕様ルート:天井面構成部材等の単位面積質量を20kg以下とするなど、一定の基準に適合するもの
  • 計算ルート:所定の構造計算によって構造耐力上安全であることを確かめられたもの
告示:特定天井及び特定天井の構造耐力上安全な構造方法を定める件(平成25年国土交通省告示第771号)
(3) 構造計算の追加(令第81条第1項及び令第82条の5)
時刻歴応答解析及び限界耐力計算を行う場合、特定天井が地震その他の震動及び衝撃に対して構造耐力上安全であることを確かめることとされた。
告示:超高層建築物の構造耐力上の安全性を確かめるための構造計算の基準を定める件(平成12年建設省告示第1461号)、損傷限界変位、Td、Bdi、層間変位、安全限界変位、Ts、Bsi、Fh及びGsを計算する方法並びに屋根ふき材等及び外壁等の構造耐力上の安全性を確かめるための構造計算の基準を定める件(平成12年建設省告示第1457号) など

2. エレベーター等に対する脱落防止措置等の追加

(1) エレベーター等における釣合おもりの脱落防止及び耐震性の確保(令第129条の4及び令第144条第2項)
エレベーター及び遊戯施設は、釣合おもりについて地震その他の震動により脱落するおそれがないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものであることとされ、 また、構造計算により地震その他の震動に対して構造耐力上安全であることが確かめられたものであることとされた。
告示:エレベーターの地震その他の震動に対する構造耐力上の安全性を確かめるための構造計算の基準を定める件(平成25年国土交通省告示第1047号) など
(2) エスカレーターの脱落防止対策の追加(令第129条の12第1項第六号)
エスカレーターの構造は、地震その他の震動によって脱落するおそれがないものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとすることとされた。
告示:地震その他の震動によってエスカレーターが脱落するおそれがない構造方法を定める件(平成25年国土交通省告示第1046号)
(3) エスカレーターの脱落防止対策の位置付け(令第129条の2の4第一号)
エスカレーターの脱落防止対策に係る規定(上記(2))を建築基準法(以下「法」という。)第20条に基づく技術的基準のうち建築設備に係るものとして定めることとされた。
(4) 乗用エレベーター等以外のエレベーターで安全装置等の設置が適用除外される構造方法の明確化(令第129条の11)
乗用及び寝台用エレベーター以外のエレベーターのうち、昇降路、制御器又は安全装置に係る規定が適用除外となる場合について、「安全上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの」と明確化された。
告示:乗用エレベーター及び寝台用エレベーター以外のエレベーターの昇降路について安全上支障がない構造方法を定める件(平成25年国土交通省告示第1050号) など

3. 既存不適格建築物の増改築における対応

法第3条第2項の規定により法第20条の規定の適用を受けない建築物の一定の増改築の際に、特定天井、エレベーターの釣合おもり及びエスカレーターの脱落防止措置等が必要となった(令第137条の2第一号~第三号)。
法第20条の規定の適用を受けない建築物について法第86条の7第1項により政令で定める範囲に、特定天井の脱落のおそれがないものとして国土交通大臣が定める基準に適合しなければならないことが追加され、特定天井については前記 1. 2)(2)を満たすこととされた。
(既存部分の天井(新たに設置するものを除く。)で増改築をする部分の天井と構造上分離している場合は、上記によらず、当該天井の落下防止措置(ネット、ワイヤ又はロープなどの設置)を講ずることでもよい。)
告示:建築物の倒壊及び崩落、屋根ふき材、特定天井、外装材及び屋外に面する帳壁の脱落並びにエレベーターのかごの落下及びエスカレーターの脱落のおそれがない建築物の構造方法に関する基準並びに建築物の基礎の補強に関する基準を定める件 (平成17年国土交通省告示第566号) など

4. その他

政令等の改正に伴い、建築基準法施行規則についても確認申請書として提出する図書に明示すべき事項、確認申請書等の様式及び計画の変更に係る確認を要しない軽微な変更の内容などが改正された。

※詳細については国土交通省ホームページ等にて各自ご確認をお願いいたします。

【各行政の取扱いについてお知らせします】

屋内階段の取扱いについて

屋内階段の取扱いについて(全国)

◇法第92条および令第2条第1項第3号の規定による床面積の算定方法について

平成25年11月に改訂された「建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例」
(日本建築行政会議(JCBA)編集)より、その判断基準を紹介します。

  • 屋内階段の床面積は、階段及び踊り場(以下「階段等」という。)の水平投影面積を、階段等が設置された上階側の床面積に算入する。
  • 階段等の最下部については、原則として、屋内的用途に供する部分であるかどうかにかかわらず、存する階の床面積に算入する。
  • 階高が大きく階段が1.5回転、2回転する場合など、水平投影した際に重なる部分の床面積は、重複して算入しない。

屋内階段の床面積

1.5回転する屋内階段の床面積

【皆様からのよくある質問にお答えします】

@ERI倶楽部 建築確認申請Q&A

避難に関するもの

A.令第125条に屋外への出口に至る歩行距離が規定されています。居室の各部分から屋外への出口の一に至る歩行距離は令第120条に規定する数値の2倍以下となりますが, 階段から屋外への出口の一に至る歩行距離は令第120条に規定する数値以下としなければならないので注意してください。

A.ご質問のように直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超えない令第23条第1項表中(4)に該当する階段の場合は、屋外避難階段であっても幅員75cm以上とすればよく90cm以上の幅員は求められていませんが、建築物の使用状況を勘案し避難上支障ないよう設計上配慮されることをお薦めします。

A.令第126条に規定される2階以上の階にある「バルコニーその他これに類するもの」の周囲に設けなければならない手すり等については令第117条第1項に規定される建築物が対象となります。 ご質問の建築物の場合、基準法上は手すり高さ1.1m以上とする必要がないと思われますが、安全に関しては建築主と十分に協議の上で設計されることをお薦めします。

A.非常用進入口の設置に関する規定では、「道または道に通ずる幅員4m以上の通路その他の空地に面する3階以上の外壁面に進入口を設けなければならない。」とされていますので、 どちらか一方に面して設置することができます。ただし非常用進入口は消防活動に利用されるものですので、計画に際しては所轄消防署とも十分に協議することをお薦めします。

A.体育館のように「学校等の用途に供するもの」は、令第128条の4第1項(特殊建築物)、同条第2項、第3項(階数・面積)により、「内装の制限」の適用を受ける建築物から除かれています。 ただし、天井の高さが6m以下で令第128条の3の2第一号(床面積が50㎡を超える居室で排煙上の無窓)に該当する居室がある場合には「学校等」であっても「内装の制限」の適用を受けます。またその他の規定により内装の制限を受ける こともありますので注意してください。

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エネルギーパス® 第三者認証サービス業務について

エネルギーパス®は、欧州基準の「家の燃費」を表示する証明書。
どんな家もどんな建物も、一目でエネルギー消費量が比較できます。
エネルギーパスは建築物の「燃費性能」を示す指標です。
エネルギーパスとは、建築物の断熱性能や設備の効率性を評価し、建築物が年間を通して快適な室内温度を保ち、給湯や照明を使用するために必要なエネルギー量等をKWH/㎡・年で表示する「家の燃費」を評価する指標です。
EU加盟各国では、建築物に「燃費性能」の表示が義務付けられています。
EU加盟各国では、「建築物のエネルギー性能にかかわる欧州指令(EPBD)」により、建築物に対するエネルギー性能要求事項の最低基準の適用や、建築物の新築、売買、賃貸借時におけるエネルギー性能評価書の取得と提示などが 義務付けられています。

エネルギーパスの第三者認証とは?

エネルギーパスの評価は、基本的には設計者が、エネルギーパスの評価プログラムを用いて自己評価します。
エネルギーパスの第三者認証制度は、この自己評価書を基に、日本ERIが第三者機関として客観的な立場から、認証を行うものです。
住宅の設計図や設備の仕様書等の資料を基に、住宅の設計仕様とエネルギーパスの評価内容とが合致していることを確認し、認証書を発行します。
認証書ホルダー内の第三者認証書に添えられているのが、自己評価書です。自己評価書には、より詳しい住宅の燃費性能等が表示されています。
詳細につきましてはホームページをご覧ください。

お問い合わせ先 : 日本ERI株式会社 本社省エネ企画推進部まで
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京都支店セミナー開催のお知らせ

京都支店において支店セミナーを開催します。

テーマ:
建築物における天井及びエレベーター等の脱落防止措置に関する建築基準法施行令の一部改正等について
場 所:
京都支店会議室
日 時:
平成26年1月30日(木) 18:30~19:30
定 員:
約10名(先着順)
参加費:
無料

申し込みはメール及びお電話で京都支店の村上宛てにお願いします

お問い合わせ先 : 日本ERI株式会社 京都支店
TEL:075-257-4663  FAX:075-211-1106  
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